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「高尾のレンジャーたち」

「最近ハイカーさんから苦情が増えているそうです」
「高尾マナーズさんと話をしたいって・・」

友人ジャーナリストからこんな連絡がありました。ご指名の相手は広大な都立高尾陣場自然公園や明治の森高尾国定公園など自然公園を管理する職員、つまりは高尾山頂にある「東京都高尾ビジターセンター」の中にある「高尾自然公園管理センター」に勤める東京都レンジャーさん(東京都自然保護指導員)。
「うわあ、叱られる」というのはウソ、うれしく思ったのが本音です。「どんな苦情なんだろう? どこで起きたことなんだろう?」。歩く人たちの苦言、歩く人たちからストレートに聞かせてもらえれば、われわれの活動に大いに役立ちますから。

レンジャーたちが集めた自然やトレイル状況(通行止、崩落なども)はここに掲載されています。東京都高尾ビジターセンター公式HP
レンジャーたちが発信する高尾情報、「東京の自然公園」というツイッターでも閲覧できます。
東京の自然公園Twitter

東京都庁オフィスとわれわれ3人は「Zoom」でつないで、たくさんの情報交換、意見交換をしました。

そこでレンジャーの方たちから
1)苦情が多いのは高尾山山頂につながる1~6までの研究路や稲荷山コースで
2)「走ったまますれ違う」「走ったまま追い越す」「マスクをしていない」
3)そんなランナーは「集団であることが多い」
4)コロナなのにランナーは減っていない、むしろ増えている

という話を聞きました。

われわれ高尾マナーズの解釈では
1)2)高尾山に登る人は年間260万人、世界一の登山者数です。ケーブルカーで途中まで上がる人もいるにせよ、この研究路や稲荷山コースを使わないことには高尾山山頂には行けません。そんな大混雑のトレイルをわざわざ選んで走るのは、(他にハイカーの少ない、しかも走りやすいトレイルがたくさんある)高尾山域をよく知らないトレラン初心者でしょう、もちろんトレイルのマナーも知りません。

3)「集団であることが多い」。その中にはロードのランニングクラブのメンバーもいるでしょう。リーダーもランナーも舗装路のつもりで高尾を走ってしまうのでは?
 町では歩いている人と「走ってすれ違う」、「走って追い越す」のは当たり前ですから。また、先頭が突っ込んでいけば、次の人もそれに続いて・・という集団にありがちな悪い行動パターンがあるのかもしれません。

4) いまはコロナ感染対策を最優先しなくてはなりません、その基本は人との密を避けること。その反動として、人と出会うことの少ない屋外にあこがれます、ちょっとしたアウトドアブームの到来です。また、長引くステイホームで運動不足が気になります、誰にも教わらずひとりでできる健康法、それがランニング。町のランニング人口が増えました。そして町より山の方が人が少ないことはいうまでもありません、やがて山を走りたいと思うのは必然でしょう。ですから首都圏からアクセスのいい「有名な」高尾山に初心者トレイルランナーが増えてしまうのです。

高尾マナーズ発足当時からの大きな大きな課題なのですが、トレイルラニングのコミュニティの外にいる、つまり別世界に住むロードランナー(たち)に、そしてわれわれの発信が届かないトレイルランナーたちに、どうやってマナーを伝えたらいいんだろう? 今回環境局の方たちに見事に指摘されました。

レンジャーは毎日高尾山域をまわって安全管理も行います(現在、小下沢林道は通行可能)。

今後、高尾のレンジャーの方たちと情報を共有したり、共同で活動を行いましょう、となりました、楽しみ楽しみ。緊急事態宣言が解除されたら、彼らに「びっくり体験」をしてもらいたいな。

ところで東京都立の高尾陣場自然公園は、高尾駅、高尾山口駅から陣馬山までをカバーする広い広い公園、その中に明治の森国定公園がおさまっています。国定公園より大きな都立公園、それが高尾。知らなかったあ。

その高尾陣場自然公園の利用のしかた、ここにちゃんと書いてあります。高尾を走るなら読んでおきたいものです。高尾山のご利用ルール

Zoonは長引きました、高尾が好きな者同士ですから話は尽きなくて2時間も。
ついには彼らのお昼休みに突入しちゃいました。

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